みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
前回は「ボジョレー・ヌーボー」を取り上げましたが、どうでしたでしょうか?
ワインの初心者の方のみならず、
「今更聞けないワインの基礎知識」
などを取り上げています。
僕自身の勉強を兼ねてですが・・・(汗)
今回は、フランス産ワインと言ったら必ず最初に出てくる「2大産地」を取り上げます。
「ボルドー」と「ブルゴーニュ」です。
聞いたことはあると思います。
しかし、
「この2つは何が違うの?」
と聞かれたら、
「???なんだろう・・・?」
となってしまうかもしれません。
そんなわけで、この2つ「ボルドー」と「ブルゴーニュ」の基本的な違いを簡単に説明したいと思います。
まず「ボルドー」ですが、ボルドー地方はフランス国土の南西部にあります。
地図でいうと、左下の海に面した辺りです。
昔、この地方が英国領になることにより、イギリスとの交易でワイン産業が栄えていきました。
ボルドーワインには、赤・白・ロゼ・スパークリング、そして辛口から甘口まで多種のスタイルを産出する地域です。
そんなワインの中でも有名なのは、やはり「赤ワイン」です。
ボルドーワインは、ブドウ品種を複数ブレンドして造っています。
品種をブレンドすることで、土地の個性と造り手のこだわりを表現しています。
ボルドー地方では、お城などの周りにブドウ畑を所有し、その畑のブドウからワインを醸造し、瓶詰までを一貫して生産しています。
ラベルには、そのワインを醸造したお城の名前が記してあります。
なので、ボルドーのワインは「シャトー◯◯」という名前のワインが多いです。
次に「ブルゴーニュ」です。
ブルゴーニュ地方はフランス国土の北東部にあります。
地図で見ると、中心から少し右上の辺りになります。
ボルドーワインと同じく、4世紀には銘醸地として知られていました。
その発展の背景には、修道院の僧侶が関係しています。
彼らは畑ごとにブドウの味(個性)が違うことに気づき、畑を区画ごとに区切り、それぞれの畑のブドウごとにワインを造りました。
そのため、ボルドーとは異なり、ブルゴーニュワインは「単一品種」でワインを醸造しています。
区画によって味わいが異なるので、同じ品種のブドウを使っていても、区画で味が違ってきます。
ボルドーと同じく、「ロマネ・コンティ」を代表とする赤ワインが有名ですが、白ワインの名酒も数多くあります。
この2つの産地のワインを並べると、見た目から大きな違いがあります。
ボルドーワインのビンは「いかり型」
ブルゴーニュワインのビンは「なで肩」
の形をしています。
また、これらをグラスに注ぐと、その色合いの違いでも判断できます。
ボルドーワインは「濃い色合い」
ブルゴーニュワインは「淡い色合い」
をしています。
この違いは使用されるブドウの品種の違いにあります。
赤のボルドーワインに使用されるブドウ品種は、主に「カベルネ・ソーヴィニヨン」と「メルロ」です。
色合いは濃紫赤色で渋みもあり、重厚な味わいになります。
ボルドーワインの特徴でもある「渋み」は、熟成されてまろやかになっていくため、長熟タイプに向いています。
一方、ブルゴーニュワインに使用される品種は、赤では「ピノ・ノワール」または「ガメイ」です。
このガメイ種は、ボジョレーワインの品種です。
色合いは、淡く鮮やかで、透き通っています。
渋みは少なく、酸味はしっかりしています。
若いうちから美味しく飲めますが、熟成したピノ・ノワールはさらになめらかな味わいになります。
色々と説明してみましたが、
「百聞は一見に如かず」
この2種類を飲み比べれば、違いはよくわかりますよ!