みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「弘法筆を選ばず」
「弘法にも筆の誤り」と共に有名なことわざですね。
能書家の弘法大師はどんな筆であっても立派に書くことから、その道の名人や達人と呼ばれるような人は、道具や材料のことをとやかく言わず、見事に使いこなすということです。
その裏には、下手な者が道具や材料のせいにするのを戒めた言葉でもあります。
この言葉、料理人にも当てはまると思います。
「料理を作るのに場所を選ばず、そこにある調理道具で、手に入る限られた材料」でもきちんと料理を仕上げることができる。
そんなことができることが一人前の料理人であると思います。
しかしながら、「料理のできる環境を整え、調理に適した道具を選び、素材の目利きができる」のもまた料理人として必要なことだと思います。
僕は「断捨離」できない人です。
あるもので何とかしようとします。
調理道具も今あるもので何とかできないかと考えます。
これは「弘法筆を選ばず」なのか?
例えば使いにくくなった道具や、古い道具でもそれで何とかしようとします。
それも大切かもしれません。
しかし、より良いものを作り出すには、もっと良い道具、もっと使いやすい道具が必要です。
そしてそれを使うことで、作業が楽になり、美味しい料理を作ることができる。
「弘法筆を選ぶ」ですね。
その方がいいに決まってる。
それはわかっていますが、
「まだ使えるから」「道具の値段が高過ぎる」
など変えない(買えない)理由もあります。
もちろん全て最新鋭にしたらエライことになります。
そうではなく、もっと自分が使いやすいもの、良いと思うもの、できる範囲でそんな道具をもっと使っていきたいと思います。
「でも調理道具って高いんだよなあ〜・・・」
あれ?大丈夫かな?