高浜市でランチが自慢のカフェ:salutサリュー

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ホワイトソースのコツ 2

みなさんこんにちは。シェフ「H」です。

 

今回はホワイトソースの「なぜ?」をいくつか上げていこうかと思います。

 

『なぜ小麦粉とバターをよく炒めるのか?』

 

これは出来上がりをより滑らかにするためです。

 

よく炒めることで、粘りの原因の1つ「グルテン」の形成を弱めます。

 

なので、初めに小麦粉だけ軽く色づかないように炒めておくのもいいんです。

 

また、炒めることでデンプンの分子が小さくなり、粉っぽさがなくなると共に、小麦に含まれるアミノ酸や糖に「メイラード反応」という反応が生じます。(メイラード反応は簡単に言えば”焦げる”ことです。焦げによりコクや香ばしさが出ます。)

 

これにより新たな風味が生み出され、粉くささが抑えられます。

 

『ダマを作らないようにするには?』

 

そもそも「ダマ」とはなんでしょうか?

 

これは小麦粉に含まれる「デンプン」です。

 

これに粘りが出てしまうと、ダマになります。

 

デンプンに粘りが出る温度は50〜60℃です。

 

また、小麦粉と水がうまく溶け合っていないと、小麦粉に微粒子同士がくっついてしまい、粘りが出ます。

 

なので、ダマを防ぐポイントは、

 

「小麦粉の表面をバターでコーティングして、小麦粉同士がくっつかないようにする」か

 

「粘りの温度を避けて混ぜる」かです。

 

ということはグルテン形成を弱めることにも通じますが、溶かしたバターと小麦粉をよく混ぜることです。

 

バターを入れた鍋を火にかけて溶かします。

 

火から下ろして小麦粉を入れます。

 

ここがポイントです。

 

火にかけたままだと、バターの水分が湧いていて、うまく混ざらず、また水分が粘りの原因にもなります。

 

バターと小麦粉で作ったルーに牛乳を加えていく際に、きちんと混ざっていないとダマになります。

 

とろみが生じる50〜60℃になる前に、ちゃんと混ざっていないとダマになります。

 

炒めて熱くなったルーを火からし、60℃くらいに温めた牛乳を加えていきます。

 

牛乳とよく混ぜてから火にかけてデンプンを糊化させます。

 

またはあつあつのルーに冷たい牛乳を一気に入れます。

 

冷たいルーに冷たい牛乳を加えた場合、ルーのバターが固まってしまい、うまく混ざりません。

 

熱いルーに熱い牛乳を加えた場合、ルーの小麦粉の微粒子が牛乳と混ざる前に、デンプンが糊化してしまいます。

 

「もっと簡単に出来ないの?」

 

できます!

 

例えば野菜のホワイトシチューを作るときは、フライパンで野菜を炒め、火を止めたら野菜に小麦粉をふり、よく混ぜます。

 

火にかけ、軽く炒めた中にそのまま牛乳を加えて混ぜていきます。

 

これでトロみはついてきます。

 

フレンチの技法で「サンジェ」と言います。

 

どうぞお試しください。

 

文字ばかりで分かりにくいところもあったかもしれませんが、読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

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