みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
日本料理において、焼き魚の頭の向きはどちら向きが正しいのか?
答えは『左』です。
ほぼ100%が、頭付きの魚は、お皿の上では頭は左に盛ってあります。
食べる側から見て頭が「左」、お腹の方が手前にくるように盛りつけをするのが基本です。
これには理由があります。
日本人は右利きが多く、頭が左にあると、右手で箸を持って食べやすいということからだそうです。
また、日本では昔から「左が上位」という考えがあり、左側が右側よりも上位でした。
昔の官職に、「左大臣」と「右大臣」がありましたね。
ということはもちろん、左大臣の方が右大臣よりも位が高かったんです。
ひな人形でも、男雛が左の位置に並べるようになっています。(しかし例外もあり、京雛は男雛が右になります。)
そんなことから、魚の頭は左向きになったようです。
そう言っておいて何ですが、実は「右」が上位という考えもあるんです。
例えば、
「お前はオレの右腕だ」
「彼の右に出るものはいない」
など「右」が上位という考えもあるんです。
低い地位に落とすことを「左遷」とも言いますね。
「え〜!どっちが正しいの?」
実はこれは、古代中国を手本にしていたということがあったんですが、左右の優劣は時代によって違ったそうなんです・・・
「え!ここまで説明しておいて・・・」
なので、その言葉ので来た時代の考えによって違っていたんです。
ということは、たぶん魚の盛りつけのお手本が出た時代の考えが、「左」が上位という考えだったんじゃないかと思います。(これは僕の考えなので、あしからず・・・)
でも、お皿の上の魚の頭は「左」というのは事実ですよ!
あれ!頭が右になってる!
お腹を下にしているので仕方ないですね・・・・
次回も魚の頭の向きについて、もう少し話そうと思います。