みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
紅葉もピークを過ぎようとしています。
みなさんは 「紅葉狩り」には行きましたでしょうか?
そこで、素朴な疑問ですが、
「どうして紅葉するのか?」
秋になると 紅葉するものは当たり前すぎて、あまり疑問にも思わないですよね。
「そういうもんだ」
そんな答えが返ってきそうですね。(笑)
最初に言っておきますが、「紅葉」するのには訳があるんですが、実は詳しいことはまだ解明されていないそうです・・・
「どうして 紅葉するのか?って聞いておいて、それはないよねえ」
そんな声が聞こえてきそうですね・・・
現在わかっていることを、少し話ていこうと思います。
秋になると落葉樹の葉は、赤や黄色などのさまざまな色に変化しますね。
「紅葉(こうよう)」とは赤色に変わることです。
黄色に変わることは「黄葉(こうよう・おうよう)」と呼ぶんです。
この、葉が「赤くなる」のと「黄色になる」のは全く仕組みが違うんです!
イチョウなどは黄色く色付きますね。
この黄色い色素は「カロテノイド」と言います。
「カロテノイド」はすでに夏の間には、緑の葉の中に存在しているんです。
夏の間は、緑色の色素である「クロロフィル」が濃いので、黄色の「カロテノイド」が隠れて目立たないんです。
なので葉が「緑色」に見えます。
秋になってくると気温が下がってきます。
緑色の色素「クロロフィル」は寒さに弱く、段々減ってきます。
すると、もともと葉の中に存在している黄色い色素「カロテノイド」が目立ってきて、黄色に見えるんです。
これが「黄葉」です。
対して、「紅葉」は仕組みが違います。
赤くなるのは「アントシアニン」という赤い色素です。
この「アントシアニン」はもともと緑の葉の中には無いので、作られなければいけません。
葉の中の糖分が変化していくことで「アントシアニン」が作られます。
この条件として、緑の色素「クロロフィル」が消えてくれなければいけません。
気温が下がらないと、緑色の色素「クロロフィル」は消えてくれません。
つまり、夜に寒くなるといいんです。
しかしながら赤い色素「アントシアニン」は寒いところでは出来ません。
暖かくないといけません。
また「紫外線」が当たることも「アントシアニン」が作られるのに必要になります。
昼間暖かく、太陽の光が当たるということが、赤く色付く条件になってきます。
なので、「昼間は暖かく、夜は寒い」という寒暖差があるところが、紅葉がキレイになる条件と言われています。
「紅葉」する仕組みはわかりましたが、それでは
「どうして紅葉するのか?」
実は、これはまだ解明されていません・・・
ですが、こうではないかという、かなり正確なことはわかっています。
葉が黄色くなったり赤くなることで
「紫外線からの害を消す」
という作用が出てきます。
これは紫外線から「新芽」を守るためと考えられています。
つまり、「紅葉することで、次に出てくる新芽を守っている」んです。
また「新芽」というと「緑色」というイメージがありますが、ほとんどの新芽は「赤色」なんです。
葉が落ちた後は、今度は自分自身で赤色になることで、「紫外線」からの害を守っているんです。
紅葉するのに紫外線が必要だったり、害になったりで大変ですね!
何となくわかりましたか?
まあ、難しいことは考えず、素直に
「綺麗だなあ」
と紅葉を楽しみたいですね・・・(笑)