みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
前回に続き、「お餅」の話題です。
現在は「お年玉」と言えば「お金」ですが、もともとは「お餅」だったんです。
その「お餅」は「魂」を象徴するのもでした。
年の初めに年神様から新年の「魂」を分けていただく、つまり、毎年一年分の力を授かると考えられていました。
お正月行事は、新年の神様である「年神様」を家に迎えて、もてなし、見送るための行事なんです。
「年神様」は新しい年の幸福や恵とともに、魂を分けてくださると考えられてきました。
毎年「魂」を分けていただくということは、その数を数えれば年がわかります。
生まれたときは「魂」があるから1歳、その後元旦がくるたびにまた1歳、という数え方が「数え年」なんです。
「年神様」の依り代が「鏡餅」であり、家では餅玉に依りつきます。
すると餅玉には年神様の「御魂(みたま)」が宿ります。
この年神様が宿った餅玉が、その年の魂となる「年魂」です。
「年魂」をあらわす餅玉を、家長が家族に「御年魂」「御年玉」として分け与えていました。
これが「お年玉」の由来なんです。
「玉」には「魂」という意味があるんです。
そして、この餅玉を食べるための料理が「お雑煮」で、餅を食べることで体に魂を取り込むとされていました。
なので、お雑煮には必ず「餅」が入っているんです。
また、年の賜物であるため、「としだま」という説もあります。
お正月に「お餅」を食べるのにもきちんと意味があったんですね。