みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
生物の優れた特徴に学んで製品を高める手法を「生物模倣 バイオミメティクス」と言います。
みなさんがよく知るところでは、新幹線の先端ですね。
水中に飛び込むカワセミのくちばしをまねして作られたそうです。
また世界中で話題となったイギリスのスピード社と日本のミズノの共同で開発された水着「レザーレーサー」。
覚えていますか?
「鮫肌水着」なんて呼ばれたりしました。
全身を覆うような水着で、サメの体表をヒントに作られた水着ですが、あまりにも性能が良すぎて、それを着て試合に出た選手が世界記録を次々に出したことで、物議をかもし、その後使用禁止になりましたね。
最近JAXAが構想中の飛行機が話題となりました。
その飛行機を開発するのに参考にしたのが、あのひらぺったい魚「まんぼう」です。
胴体と翼が一体のユニークな形が特徴です。
空気抵抗が大幅に減り、燃料は従来の半分で済むそうです。
またエンジンが気体の上部にあるので、騒音の問題もクリアできるという、まさに次世代の夢の飛行機なんです。
現在の飛行機の構造は筒状の胴体に長い翼が付く形が数十年ほぼ変わっていません。
この形の研究はかなり進んでおり、性能をこれ以上向上させるような改良は出来ないと言われているくらいなんです。
それを打破するには、現在の飛行機の形とは全く異なるものを考え出さないといけないともいわれています。
この「マンボウ」を参考にした、胴体と翼が一体となったような飛行機は「全翼機」と呼ばれています。
この機体は特殊な戦闘機で実現していますが、旅客機に取り入れるにはコストがかかり過ぎるそうです。
それは機体の骨組みが複雑になってしまうからなんです。
骨組みが多いと言うことは、それだけ材料費がかかり、たとえ軽量素材を使ったとしても、重量も重くなってしまいます。
つまり、骨組み自体が少なくて強度があるものがより良いんです。
そこで参考になったのがマンボウの骨格だったんです。
マンボウの体は少ない骨で力のかかるヒレや体を支えているんです。
大きな体なのに簡素な骨格なんです。
少ない骨組みで大きな機体を支えることが出来るようになる構造の参考になったんです。
興味のある方は、調べてもらえれば 「マンボウ」のような機体の飛行機が見られますよ。
ところで「マンボウ」は刺身や料理にされて食べることが出来るんですよ。
水族館で見るくらいですが、実際に海の中で突然出合ったら、ちょっと怖いですけどね・・・