みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「手塩にかける」
という言葉がありますね。
「自分でいろいろ世話をすること」「世話をして大切にそだてること」
そんな意味があります。
また「他人に任せないで、自分で行うこと」というニュアンスも含まれています。
それでは「手塩」とは何でしょうか?
「手塩皿」というものがあります。
手元に塩を盛る小皿で、「おてしょ皿」とも呼ばれています。
江戸時代には、この塩の入った小皿を食膳に添えるようになりました。
自分で味加減を整えるためといわれていますが、不浄を払うためだったともいわれています。
江戸時代の日本には、今のように色々な調味料があった訳ではありません。
ほとんどの味付けが「塩」で行われていました。
小皿に少量の「塩」を盛った「手塩」を使って料理を自分好みに味付けしていたんです。
手塩皿を使って細かく味を調整する様子が転じて、自分で面倒をみることを「手塩にかける」と表現するようになりました。
その後に、味加減を調えるために添えられた少量の塩を「手塩」というようになりました。
「手塩にかけた子供」「手塩にかけた野菜」「手塩にかけた作品」
などと使いますね。
みなさん、「手塩にかけた」ものはありますか?