みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「あやめ」「花菖蒲(はなしょうぶ)」「杜若(かきつばた)」
この時期に咲く花ですね。
和菓子でも、季節の花のモチーフになっています。
紫色がキレイで、季節感をあらわすのにも良い花です。
この3つの花はどれもよく似ていますね。
僕もなかなか区別できないでいます・・・
しかも「あやめ」も「はなしょうぶ」も漢字で書くと「菖蒲」なんです!
なんで色々とややこしいのか・・・ でもみなさん、安心してください! 実は、花びらのつけ根を見れば一目瞭然なんです。
色々と見分けるポイントを知っていれば、楽しく見分けることもできますよ。
*あやめ・・・網目状の模様
*はなしょうぶ・・・黄色い模様
*かきつばた・・・白い筋
花びらのつけ根の模様には、このような違いがあります。
また、この3つは育つ場所も違うんです。
*あやめ・・・陸地
*はなしょうぶ・・・水辺(湿地のような所)
*かきつばた・・・水の中
なんとなく、この3つの花は、すべて水辺のような湿った所に咲いているイメージですよね。
しかし「あやめ」は湿っていない陸地で育ちます。
また、一般的には花の咲く時期も少しずつずれているんです。
*かきつばた・・・5月中旬
*あやめ・・・5月中旬〜下旬
*はなしょうぶ・・・6月〜7月下旬
この時期のには「かきつばた」や「あやめ」が咲き、やや遅れて梅雨の時期の頃に「はなしょうぶ」が咲きます。
「はなしょうぶ」はちょうど「アジサイ」が咲く時期と重なりますね。
しかも「はなしょうぶ」は1ヶ月間くらいは咲いています。
このなかで、「杜若(かきつばた)」はみなさんも一度は目にしたことがあると思います。
尾形光琳の「燕子花図屏風」に描かれている花です。
「かきつばた」は「杜若」ではなく「燕子花」と書いています。
何となくわかりましたか?
ちなみにお店の裏手にも咲いている花がありますが、花びらのつけ根が「編目模様」で、「陸地」に生えていることから、これは「あやめ」ですね。