みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
みなさん、「バター」は使いますか?
冷蔵庫には入っているでしょうが、それほど使わないかもしれませんね。
家庭では無くても大丈夫な食材ですからね。
僕が小さい頃、お歳暮かなにかでもらったバターが1年以上冷蔵庫に入っていましたからね。
母親は、せいぜいミックスベジタブルを炒めるのに使っていたくらいです・・・
今回はそんなバターのこと、
「バターは何からできている?」
のような基礎の知識をお伝えしていこうと思います。
まず上の答えですが、「牛乳」ですね。
それでは、
「バター100g作るのに、牛乳はどれくらい必要なのか?」
どれくらいですかねえ?・・・
500ccくらいかな? いや、1リットルは必要かなあ?・・・
答えは「約2リットル」です。
そんなに必要なの!
そうなんです。
バターの乳脂肪分は約80%です。
原料の生クリームの乳脂肪分は約40%です。
同じ量のバターを作るのに、2倍の量の生クリームが必要なんです。
牛乳の乳脂肪分を約4%とすると、同じ量の生クリームを作るのに10倍の量の牛乳、同じ量のバターを作るのに20倍の量の牛乳が必要になります。
また、バターは牛乳からできているので、夏と冬では乳脂肪分や味、色などが違ってきます。
一般的に牛乳は、夏はあっさり、冬はコクのある味わいになります。
牛は暑いのが苦手なので、夏は食欲が落ちて乳脂肪分が下がり、冬は食欲旺盛になり乳脂肪分が高くなります。
また、牧草と穀物のバランスがかわることからも、牛乳の成分が変わってきます。
バターも一般的に夏は柔らかく、冬は硬くなります。
これは乳脂肪中の不飽和脂肪酸含量に関係しています。
バターには「有塩バター」と「無塩バター」がありますね。
「無塩バター」や「食塩不使用バター」という表記のバターは、製造過程で食塩を加えていないバターのことです。
以前は「無塩」という表記が一般的でありましたが、原料の生乳には微量の塩分が含まれていることから、現在では製造の過程で食塩を加えていないという意味で、「食塩不使用」という表記をしているそうです。
「食塩不使用バター」は塩分を加えていないので賞味期限は短いんです。
調理や製菓で使用するバターはほぼ「食塩不使用バター」ですよ。