みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
三河地方で有名なみかんの産地といえば蒲郡ですね。
愛知県内では「蒲郡みかん」は昔から馴染みのあるブランドです。
お隣の静岡に行くと、全国的知名度を誇る「三ヶ日みかん」がありますね。
小さい頃から冬になると「蒲郡みかん」「三ヶ日みかん」と書いてある「みかん箱」をよく目にしていました。
蒲郡みかんの始まりは、文政・天保年間(1818年〜1843年)に幡豆郡から入ってきた「唐みかん」といわれています。
その後、明治時代の半ば頃には「神ノ郷みかん」「西郡みかん」の名前で知られるようになり、次第に栽培面積を拡大していきました。
そして現在でも「蒲郡みかんといえば」というくらい有名になった「温室みかん」は昭和48年から始まりました。
「蒲郡温室みかん」の特徴は、品質を「宮川早生」に統一し、高い糖度とほどよい酸味を兼ね備えたみかんであることです。
蒲郡がみかんの産地になったのは、降雪・降霜日数が少なく温暖なことと、冬季の日照量が豊富なこと、また山と海に囲まれた地域で、山麓から海までの距離が短く、全体に緩やかな傾斜を持った扇状地であるため、降雨は速やかに排出されて、糖度の高いみかん生産に適していることからなんです。
最近では蒲郡みかんの中でも一定基準を満たしたものを「箱入娘」というブランド名で売り出しています。
みかんの木の下に白いシートを敷き、余分な水分を入れないことにより、糖度を高くする「マルチ栽培」園地の中から、味の良い果実を厳選して収穫したみかんです。
糖度焼く12度・酸度1.2%以下などの基準を満たしたものだけが「箱入娘」として出荷されます。
皮が薄く、中身がしっかりして、甘くて中袋も柔らかい、とってもおいしいです。
ちなみに、この「箱入娘」の中でも糖度や酸度などの基準は満たしているものの、若干見た目が劣るもの(傷や形)を「おてんば娘」として出荷しています。(味は変わらないそうですよ)
ネーミングがなんとも洒落が効いているようで良いですね!
年末にいただいた「箱入娘」・・・美味しかったです!