みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
日本料理には
「あしらい」
というものがあります。
料理を盛りつける際に、料理に敷いたり、乗せたり、添えたりする物の総称です。
みなさんも見たことがあると思います。
刺身の盛り合わせなどに添えてある「ツマ」や「飾りの小さな花や葉」などがそれです。
また、焼き魚に添えてある「はじかみ」もそうです。
最近では、日本料理のみならず、フレンチやイタリアンにも使われることもあります。
日本のシェフだけではなく、外国のシェフも興味を示しています。
「あしらい」を盛り付けに使うことで、料理の味や香り、見た目を引き立てる役目をしてくれます。
中には縁起を担ぐような意味を含んでいるものがあります。
おせち料理などに使われる、「松」や「南天」「ちょろぎ」などがそれに当たります。
その中でも、料理の下に敷く、紙や木の葉などのことを「かいしき」といいます。
これは器のなかった時代に、木の葉に食物を盛ったところから来ているようです。
「器を汚さない」「においを移さない」という実用性のほか、青味を足すことで料理を引き締めてくれる役割もあります。
先日、田んぼの土手に可愛らしい紫の花が一面に咲いていたのを見つけ、「あしらいっぽいなあ」と思いました。
調べたら「マツバウンラン」という雑草のようです。
雑草というにはもったいないくらい可愛らしい花ですね。