みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
おいしさを感じる味覚は5つあるとされます。
その基本は1916年にドイツの心理学者ヘニング氏が、
「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」
の四基本味説を提唱しています。
その後、昆布に含まれるグルタミン酸の旨味成分を池田菊苗博士が発見し、上記の4つに「うま味」を加えた五つが生理学的な五基本味となりました。
しかしながら、人間は食べ物を味覚だけでおいしいと判断しているわけではありません・・・
味の他に匂いや、他の感覚器官からの情報と結びつけて判断しています。
五感と言われる、
「味覚」「嗅覚」「触角」「聴覚」「視覚」
を通じて食べ物を認識しています。
食事の時は、この五感をフル活用させて料理を味わっているんです。
それでは、食事の時に「おいしい」と感じるのは五感のうちどこが一番高いのか?
「そりゃ味覚でしょ!おいしいと感じるのは舌の上だからね」
と思う方も多いと思います。
しかしながら、実験に基づく「おいしい」と感じる五感の割合を知って驚きました!
実は味覚からおいしさを感じる割合は五感の中で一番低かったんです!
その割合はなんと・・・1%!!
「え〜!!そんなもんなの!!」
という感想だと思います。
それでは一番感じるのはどこからなのか?・・・
それは意外にも目で見る情報の視覚なんです!
その割合は、なんと!!・・・83〜87%
料理を食べる前から「おいしそう」と感じたり、鮮度や安全性を目で見て判断していることから、視覚から得られる情報が料理のおいしさを大きく左右しているようです。
続いて聴覚7〜11%、嗅覚2〜3.5%、触覚1.5〜3%となります。
「味で勝負!!」
というのは、その通りなんですが、料理の盛り付けや彩りも大切ということが、このデータからもわかりますね。
「SNS映え」というのは、人間の「おいしさを感じる感覚」を上手く利用しているんですね。