みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
先日、お隣の方から「そら豆」をいただきました。
とてもキレイで立派なそら豆です。
早速茹でていただきました。
「ん〜!めちゃくちゃ美味しい!!」
ホクホクした実と独特の香りがとても美味しいです。
そんなそら豆は、実は世界中で愛されている豆のひとつです。
僕は勝手にアジア原産だと思っていたら、地中海沿岸地域が原産なんです。
そして考古学的な証拠から、約8000年前から栽培されていたことがわかっています。
それくらい古くからある豆なんです。
日本でいうと縄文時代です。
話はそれますが、縄文時代は今から13000年くらい前から2300年前までの約1万年間続いた時代です。
実はとんでもなく長い時代です。
そら豆は、古代エジプトやギリシャ・ローマなどの文明で重要な食糧作物として利用されていました。
エジプトではピラミッド建設の労働者の食事にも含まれており、ギリシャやローマでは豆料理の材料として広く使われました。
中世ヨーロッパでは、重要な食糧源であり、貴重なタンパク資源であり、栄養価の高い食材として重宝されました。
現在は世界中で栽培されており、特に温帯地帯で広く見られます。
ヨーロッパ、中東、アフリカ、アジア、アメリカなどで栽培されています。
中でも温暖で乾燥した気候を好み、中国、エジプト、イタリア、イラン、エチオピアなどが主要な生産国になります。
これらの国々では、重要な食糧作物として広く栽培されています。
現在は世界最大の生産国が中国なので、なんとなくアジア原産と思っていたことも納得できました。
フランスでは、新年のお祝いに欠かせないお菓子に「王様のお菓子」という意味の「Galette des Rois(ガレット・デ・ロワ)」があります。
この中に「Fève(フェーヴ)」という小さな人形などを入れます。
切り分けて食べたときに、その人形が入っていた人は、その日の王様になり、紙の王冠をかぶって皆から祝福されます。
そして、その一年は幸運が続くといわれています。
この「フェーヴ」こそが「そら豆」なんです。