みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「ボジョレー・ヌーボー」が11月21日(木)に解禁になります。
毎年11月の第3週木曜日に解禁されます。
「ボジョレー・ヌーボー」という言葉は、一度は聞いたことがあると思います。
「ボジョレー・ヌーボー」というと、何やらバブルの頃の匂いがしますね・・・
あの頃は、日本中が大騒ぎでしたね。
「なんだかよくわからないけど、フランスで有名なワインが飲めるらしいよ」
多くの方がそんな感じだったかもしれません。
今では以前ほど騒がれなくなりました。
これはもう時効のことですが、ホテル勤めの頃の話です。
ホテルには解禁日より前に「ボジョレー・ヌーボー」が届きます。
前日にサービスの方が、
「本当は明日がボジョレー・ヌーボーの解禁日だけど、これは仕事としてのテイスティングだから」
とボジョレー・ヌーボーをグラスに入れて持ってきてくれることがありました。
皆で味見をして、あれこれ話しながら盛り上がっていました。
それも数年すると、
「昨日解禁日だったよ!」
と、皆も関心が薄く、
「あ〜そうだったんだ〜!」
という感じでした・・・
そんな一時期大人気のワインでしたね。
それではそもそも
「ボジョレー・ヌーボーって何?」
ということですね。
まず、
「ボジョレー」というのは「フランス・ブルゴーニュ地方のボジョレー地区」のことです。
フランスのブルゴーニュ地方は地図でいうと、フランス国土の中心より少し右上(北東)辺りになります。
「ヌーボー」とは、フランス語で「新しい」という意味です。
昔、キャイ〜ンのウドちゃんがCMに出ていた「ヌーボー」というお菓子を思い出します・・・
「その年にボジョレー地区で収穫したブドウを使用し造られる新酒」のことです。
その年の収穫されたブドウで造られるワインを、いち早く楽しめます。
醸造期間が短いので、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴であり魅力になります。
なんと、ブドウの収穫から約2ヶ月で解禁されるんです!!
フランス語の「Beaujeu(=美しい高台)」が名前の由来と言われています。
その名の通り、なだらかな丘陵地帯が続く地域で、丘の斜面にはブドウ樹が並んでいます。
ボジョレー・ヌーボーに使用されているブドウの品種は「ガメイ」という黒ブドウ1種のみです。
この「ガメイを100%使用し造られる、赤ワインまたはロゼワインのみをボジョレー・ヌーボー」と言います。
「スミレやバラといった花の香りがする」
ということが言われます。また、
「イチゴのような赤系果実の甘酸っぱい香りが魅力」
とも言われます。
このようにワインは色や味、香りなどを「花」や「果物」などに例えて表現されることが多いです。
そんなボジョレー・ヌーボーは、実は以前は11月15日が解禁日でしたが、年のよって15日が休日となり、ワインの売れ行きに影響が出てしまったため、現在の11月の第3木曜に改定されたそうです。
2020年においては、ボジョレー・ヌーボーの輸出量全体のうち約46%が日本への輸出だったそうです。
2020年はコロナ禍だったので、通常であればもっと多くの輸出量となったかもしれませんね。
日本でボジョレー・ヌーボーが流行したの理由は大きく2つあるとされています。
一つは、日本は世界でいち早くボジョレー・ヌーボーが解禁される国のひとつであるということからです。
11月の第3木曜日午前0時より前に栓を抜いてはならないことになっているので、日本は日付変更線の関係で、本場フランスよりも、なんと!8時間も早く楽しめるんです!!
日本は「初物」を楽しみ、珍重する習慣があるからということ。
そして2つ目に、バブル時代に起きたワインブームの影響だとされています。
バブル経済期に、高級ワインやボジョレー・ヌーボーに注目が集まりました。
サービスの方からその頃の話を聞くと、
「とにかく高いワインをちょうだい」
と言われることがよくあった、と言っていました。
そんなボジョレー・ヌーボーもしばらく飲んでないなあ・・・