みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「塩、胡椒」
料理にはつきものの言葉ですね。
特に洋食では。
家庭では、胡椒を細かく挽いたものや、「塩こしょう」として塩と胡椒が混ざっているものがよく使われていますね。
僕たちのような洋食のお店ではほとんどが「胡椒挽き」を使っていると思います。
基本、白胡椒と黒胡椒があり、粒のまま入っていて、使う時にその都度挽いています。
それが当たり前で仕事をしてきたので、「胡椒」というと、「胡椒挽きで挽くもんだ」と思っています。
例えば「粗挽き胡椒」というと、ネジを調節して荒く挽いたものや、粒を荒くつぶしたものを用意していました。
やはり「挽きたて」は香りが違いますからね。
特に「黒胡椒」はそれが言えますね。
少し煎ったりすると、すごく香りが立ってきます。
ところで「白胡椒」と「黒胡椒」は何が違うか知っていますか?
種類?
ではありません。
同じものですが、収穫時期が違うんです。
黒胡椒は、熟す直前の緑の実を摘み、皮ごと天日や火力で乾燥させたものです。
白胡椒は実が完熟して赤くなるのを待って摘み、水に浸して皮を柔らかくしてから取り除き、その後乾燥させたものなんですよ。
香り成分も辛み成分も、多くは「皮」の部分に含まれているため、黒胡椒の方が香りも辛みも強くなります。
その黒胡椒なんですが、前から気になっているものがあります。
「カンボジアの黒胡椒」です。
世界一美味しいと言われ、フルーティーな香りが特徴と言うんです。
内戦にでその生産量は激減しましたが、ある日本人によって蘇らせたという「幻の黒胡椒」なんです。
どんな黒胡椒なんだろう?
もし手に入ったら、そうですねえ、パスタにして味見をするかな・・・
「カチョエペペ」
チーズと黒胡椒のパスタです。
想像するだけで美味しそう!
それから胡椒を挽くための「胡椒挽き」がありますね。
僕が使っているのは、あのフランスの自動車メーカーのマークがついています!
そうです!「プジョー」です。
この胡椒の粒が内部の歯に挟み込まれて徐々に砕かれていく仕組みは、プジョーが開発した構造なんですよ。
何だか「美食の国フランス」って感じですね。
胡椒の話しをいくつかしました。
まだまだ話したいことはありますが、それはまた今度にして、今回はこのあたりで失礼します。