高浜市でランチが自慢のカフェ:salutサリュー

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「いただきます」は言わないんです。

みなさんこんにちは。シェフ「H」です。

 

「手をあわせてください!」

「あわせました!」

「それではみなさん、いたーだきます!」

「いたーだきます!」

 

小さい頃から学校では、こんなやり取りが当たり前ですね。

 

食事をする前に「いただきます」というのは、物心がつく前から言っているので、当たり前の習慣になっていますね。

 

もちろん

 

「ごちそうさまでした」

 

とセットですよね。

 

一方、海外では色々と習慣は違うようですが、僕の知っているフランスでの習慣は、日本とは違います。

 

まず、「いただきます」という言葉がありません。

 

調理場の食事(賄い)は「マンジェ・manger」といいます。

 

「ペルソネル・personnel」ともいいます。

 

賄いができると

 

「マンジェ・ア・ターブル! manger à table!」

 

と声をかけます。

 

「賄いができたから席に着いて!」みたいな感じです。

 

そうして席に着いたら、みんな一緒に食べるという感じではなく、席に着いた人から食べていきます。

 

みんな忙しいので、それはわかりますが、何も言わずに食べはじめて、食べ終わっても、何も言わずに立ち去ります・・・

 

慣れるまでは

 

「なんかしっくりこないなあ・・・」

 

という感じでした。

 

何しろ、ずっと「いただきます」と言ってきましたからね。

 

そして、食事中はよくしゃべります!

 

レストランによって違うかもしれませんが、僕のいた所では、うるさいくらいずっとしゃべっていました・・・

 

日本の調理場では、ベラベラとしゃべってゆっくり食べることはなく、みんなササッと食べてしまいます。

 

「食事も仕事のうち」みたいなところがありますからね。

 

僕自身、小さい頃は祖母からよく

 

「口から米がこぼれとる!」

 

と、ご飯を食べながらしゃべっていると、よく言われました。

 

欧米では、食事をしながら会話をするのは当たり前ですからね。

 

ちょっと話がそれましたが、フランス人は「いただきます」は言いません。

 

食事の前に、テーブルに肘をついて両手をあわせて、ムニャムニャ・・・

 

胸の前で十字を切って・・・

 

みたいなこともしません。(そのあたりのことはよくわからないので・・・すいません・・・)

 

フランス人は「いただきます」とは言わないかわりに、人から言われることがあります。

 

「ボナペティ Bon appétit」

 

という言葉です。

 

「召し上がれ」みたいな意味合いで使われます。

 

料理をもってきた人が、テーブルに置いて

 

「ボナペティ」

 

と言います。

 

直訳すると「良い食欲を」という意味です。

 

フランス語で「いただきます」に当たる言葉として「ボナペティ Bon appétit」という表現が用いられることがありますが、ちょっと違いますね。

 

食事の時に自分で言う言葉ではありません。

 

また「ごちそうさまでした」も僕の知る限りではありません。

 

聞いたこともないですね。

 

その代わりに、「美味しかった」「素晴らしい」「完璧だ」みたいな表現をよくします。

 

あと、高級レストランではさすがにありませんが、賄いの時などのテーブルは、パンくずだらけです・・・

 

それが当たり前みたいです・・・

 

それから「手はお膝」ではなく「テーブルの上」ですね。

 

「武器を持っていないよ」と相手に見せるところからきている、と聞いたことがあります。

 

国によって文化が違うので、習慣も違ってきますよね。

 

 

 

 

 

 

 

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