みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
暑くなってくると「辛い」ものを食べたくなりますね。
真夏の暑い時に、汗だくになりながら激辛料理、激辛カレー、激辛ラーメンなどを食べているところを目にします。
「辛さ」は味覚ではなく、「痛覚」や「温覚」が反応して感じています。
ちなみに人間の持つ味覚は、「酸味」「塩味」「甘味」「苦み」「うま味」の5種類になります。
辛いものを食べて痛みに反応すると脳は、
興奮・覚醒などの効果のある「アドレナリン」と、
恍惚(こうこつ)感、多幸感、苦痛を和らげる効果のある「エンドルフィン」
という2つの物質を分泌します。
これが、「辛いものがクセになる原因」と言われています。
それでは、暑いにもかかわらず、無性に辛いものが食べたくなるのはなぜでしょうか?
実はこれは非常に理にかなった行動で、理由は大きく2つあげられます。
*発汗作用で涼を得る
辛い料理には欠かせない「唐辛子」などには辛味成分である「カプサイシン」が含まれています。
これには発汗作用があります。
辛いものを食べる
→身体が暑くなりアドレナリンが分泌されて汗をかく
→体の熱が放出されて一時的に涼しく感じ、清涼感・爽快感を得ることができる
この一連の流れを繰り返すことで爽やかさを身体が覚え、暑い日でも身体が辛いものを求めるそうなんです。
*食欲増進
辛味成分は消化器の粘膜を刺激し、消化液、唾液の量が多くなることで食欲増進につながります。
そのため、食欲が下がり気味な暑い夏の時期に辛いものを食べることで、夏バテの予防にもなっています。
その他にも、汗をたくさんかくと、塩分を多く取りがちになりますが、辛味成分の「カプサイシン」には塩味を強く感じやすくさせる作用があるという研究結果が出ています。
唐辛子、コショウ、カレー粉、山椒などの香辛料を使うことで塩分の量を減らすことが期待できます。
そして、脂肪を燃焼させる働きがあるため、汗をかくだけでも、運動した時と同じような効果も得られるようです。
また、辛味成分により体内に蓄積された疲労物質も分解されやすくなるため、疲労回復にも効果があります。
ただ、食べ過ぎは胃腸を刺激し痛める原因となる恐れがあるため、注意してくださいね。
僕自身も、暑くなるにつれて辛いものを食べることが多くなってきましたね・・・
写真は手作りカレールーです。