みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
Salade Niçoise(サラダ ニソワーズ)
フランスのプロバンス地方のコート・ダジュールの中心都市である「ニース」という街に由来しています。
「ニース」はフランスでもパリに次ぐ観光都市です。
地中海に面していて、海岸線には高級ホテルがたくさん並んでいます。
「ニース風サラダ」はフランスの夏の代表的なサラダとして知られ、世界中で食べられているサラダなんです。
フレンチの料理人なら誰でも知っているサラダと言っていいくらい、代表的な料理でもあります。
一般的には、
「トマト・インゲン・ジャガイモ・ツナ・アンチョビ・ブラックオリーブ・ゆで卵などがレタスなどの上に乗っており、ワインビネガーのドレッシングで味付けしたもの」
です。
本当は本場ニースでは、
「インゲンやジャガイモなどの火を通した野菜は入れない」
という伝統的な作り方も根強く残っているようです。
これは、サラダ「salade」という言葉は、ラテン語で塩を意味する「sal」が語源になっていて、生野菜に塩を振っただけのものがサラダの原型だからということです。
茹でたインゲンやジャガイモが入るようになったのは、比較的最近のことのようです。
また、「ニース風サラダ」は初夏から夏にかけて作られていた郷土料理がルーツとされています。
これは、初夏になると地中海ではマグロ漁が始まり、アンチョビも作られていたため、旬の夏野菜と合わせて食べる習慣があったからのようです。
そのため、「サラダ」というにはボリュームがあり、パンと一緒にメインの料理として食べられていたといいます。
それから、ツナ缶やアンチョビなどの加工品や、インゲンやジャガイモなど火を通した野菜も使われるようになったことで、年中食べることができる美味しいサラダとして世界中に広まっていきました。
どこかで「ニース風サラダ」を食べる機会があれば、この話を思い出してくださいね。
(写真はニース風サラダではありませんが・・・汗)