みなさんこんにちは。シェフ「H」です。  

 

料理は食器に盛られます。  

 

使われる食器は、和食は主に和食器、洋食では主に洋食器と呼ばれるものです。  

 

和食器は「陶器」、洋食器は「磁器」であることが多いですね。  

 

とは言え、どちらかを見分けることが難しかったりします。  

 

一見似ているようで、全く異なるのがこの２つの焼き物です。  

 

それでは「陶器と磁器は何が違うのか？」  

 

「焼き物」といわれるものは大きく４つに分けられます。  

 

「土器」「陶器」「炻器（せっき）」「磁器」  

 

この中で主に日常的に使う食器は「陶器」と「磁器」ですね。  

 

この２つの大きな違いは、原料となるものが「土」か「石」かです。  

 

「陶器」の主成分は様々な種類の「粘土」です。  

 

粘土を成形し、比較的低い温度（１１００℃〜１２５０℃）で焼成することで作られます。  

 

陶器の特徴は、素朴な風合いと温かみのある質感です。  

 

土の密度が低いために厚めに作られることが多く、軽くて吸水性があります。  

 

水分が浸透しやすいために、においや汚れがつきやすいことがあります。  

 

しかし、それが同時に独特の風合いを生み出したり、使っていくうちに変化する色味を楽しめる魅力もあります。  

 

一方、密度が低いため衝撃に弱く、割れやすいという欠点もあります。  

 

代表的な陶器として、瀬戸焼・唐津焼・美濃焼・常滑焼・信楽焼・萩焼などが挙げられます。  

 

「磁器」の原料は主に「石」（陶石・長石・珪石）の粉末です。

 

 陶器よりも高い温度（１３００℃以上）で焼成されるため、硬くて強度が高いのが特徴です。  

 

磁器の特徴は、その滑らかさで光沢のある表面と、高い耐久性です。

 

 繊細で上品な印象を受けます。  

 

吸水性が非常に低いため、汚れがつきにくく、手入れも簡単です。  

 

代表的な磁器としては、有田焼（伊万里焼）・九谷焼・砥部焼・波佐見焼などが挙げられます。

 

古い有田焼や伊万里焼、九谷焼はもはや芸術品でもありますね。

 

「器は使ってなんぼ」

 

とはいいますが、飾っておいた方が良いかな・・・と思ったりします。

 

最近は和食が盛られている和食器（陶器）に興味があります。

 

高価な器に盛ると、いつもの総菜が料亭の料理のように見えるのは不思議ですね。