みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
実は「食品ロス大国」と指摘する声もあるのが日本なんです。
家庭での食品廃棄量が年間約740万トンにも及びます。
これには、日本の「消費期限」や「賞味期限」が関係しているとも言われています。
また、消費期限は「安全に食べられる期限」となっています。
消費期限は弁当や調理パン・肉類や生製麺など品質が急速に劣化するものに適用されています。
賞味期限とは「美味しく食べられる期限」とされています。
賞味期限はスナック菓子や缶詰、乳製品や冷凍食品など品質の劣化が比較的緩やかなものに適用されています。
これらは少々わかりづらく、間違えやすいです。
また、他国に比べ日本は特にこれらに厳しく、期間が短めに設定されています。
これが「食品ロス」を増やしている原因とも言われています。
そのため、消費者庁は「食品ロス」を減らすため、期限表示を延長するガイドラインの改正案を示しました。
今後、消費期限や賞味期限を「安全な範囲内でなるべく長く」設定するように事業者に求めていくようです。
これを受け、すでに動きを見せている企業もあります。
食品メーカーの「キユーピー」では、一部商品の賞味期限を12ヶ月から13ヶ月に延長しています。
このように延長を発表する企業が増えているようです。
世界的に見ても、日本は食品の安全基準が非常に厳しいです。
生食を好んできた歴史もあり、食品安全性の基準を高くし、自分達に厳しいルールを課してきました。
そのことが食品廃棄物を増やしてしまったと考えられています。
様々な試験を受けた上で、さらに安全に食べられる期間に余裕を持たせるために「安全係数」と呼ばれる数をかけて、実際に期限として表示する日数より短く設定していました。
しかし、本来はそれが必要ない「レトルトパウチ食品」や「缶詰」にも適用していたんです。
確かにレトルト食品や缶詰などは、少々期限が過ぎていても食べられる物は多いです。
今回の改正により、少しでも食品ロスの削減につながれば良いと思います。