みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「大豆ミート」ってみなさんご存知ですか?
大豆からタンパク質を取り出し、繊維状にしてお肉のように加工した食品です。
大豆ミート自体は目新しい食材ではなく、これまでもハンバーグなどの加工食品では焼き縮みを防いだり、かみごたえを出したりする目的で配合されてきました。
そんな「大豆ミート」が最近注目され、相次いで商品化されているようです。
こんな感じの物です。
原因の1つに、訪日外国人の増加が上げられるようです。
2030年に訪日客が政府目標の6000万人になった場合、ベジタリアン市場は訪日客だけで1000億円規模になる見通しなんだそうです。
ちなみに2018年時点で468億円と推計しており、ほぼ倍の伸びしろがあると推測されています。
ビーガン・ベジタリアンと呼ばれる厳格な菜食主義者や、宗教上の理由で食肉を避ける人向けに、ホテルやレストランの需要を見込み色々な商品がこの地方の企業からも発売されています。
例えばカゴメからは、大豆ミートを使った業務用レトルトのキーマカレーが発売となるようです。
挽き肉の変わりに「大豆ミート」を主役にし、高タンパク・低カロリーな持ち味を出しているそうです。
カゴメは昨年「大豆ミートのパスタソース」を発売し、これが留学生の多い大学の学食から注文が殺到し、半年で3万個を出荷する「隠れたヒット商品」に育ったといいます。
また家庭用商品にも広がり、「浜乙女」はそぼろ肉の代わりに大豆ミートを使い「大豆のそぼろふりかけ」のような商品を売り出しています。
アメリカでは、豆や雑穀を固めて作っただけの「ベジー・バーガー」とは違い、分子レベルで本物の肉に似せて作られた「代用肉」が発売され、食感や見た目も味もお肉とほとんど変わらないようなハンバーガー用パテが作られ話題となりました。
こうした牛肉などの「代用肉」は、これから心配されている人口増加や食料不足にも貢献してくれるかもしれません。
以前のブログにも書いたと思いますが、こんな計算が報告されています。
牛肉1㎏を生産するのに穀物が11㎏必要になってきます。
その穀物、例えばトウモロコシ1㎏を生産するのに1800リットルの水が必要となり、その計算で算出すると、牛肉1㎏生産するのに水はその20000倍必要になってくるそうです。
1800×20000=36000000リットル!!です。
これは「バーチャルウォーター」と呼ばれるもので、食料を輸入している国において、もしその輸入食料を生産すると、どの程度のみずが必要かを推定したものなんです。
「昆虫食」なんかも注目されていますが、なかなかハードルが高いと言うか、抵抗ありますよね・・・
鶏肉の代用肉で作った「唐揚げ」や、豚肉に似せた「ソーセージ」「ミートボール」などなど多くの商品が出ていますが、今のところ大豆から作られることがほとんどです。
今後「代用肉」の割合が増えてくると思います。
いつか「牛肉」自体が希少価値な物となってしまうんでしょうか?・・・