みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
これから「大根」の美味しい季節になりますね。
出汁で煮込む「おでん」もいいですが、愛知ではやはり「味噌おでん」ですね。
それから、「ふろふき大根」や「味噌田楽」ですね。
家では、大根やこんにゃくなどを煮ただけのものに、味噌をかけて食べたりしていましたね。
愛知県は太平洋を流れる黒潮の影響もあり、年間を通して温暖な気候に恵まれています。
また、木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)に代表される大きな河川や農業用水などによって、古くから農業が盛んでした。
この木曽川が生み出した扇状地は、砂粒が大きく、水はけが良いため、地中で成長する根菜類の栽培に適しており、大根の生産が盛んになりました。
中でも次の三種類の大根は、愛知の伝統野菜にも認定されています。
尾張を代表とする甘味の強い「宮重大根」。
スーパーなどで良く見かける、みなさんが想像する大根の「青首大根」はこの大根がルーツとされています。
あま市を中心に栽培され煮物によく使われる「方領大根」。
関東で有名な「練馬大根」はこの大根がルーツとされています。
そして、長いものでは180㎝以上にもなるという漬け物向けの「守口大根」。
余談ですが、県内にはいくつか「大根」という地名のところがあり、名古屋市天白区には「大根町」というところがあります。
また、豊明市にも「栄町大根」という地名がありますよ。
愛知の大根の作付け面積は全国15位、収穫量は全国12位、産出額は全国10位です。(令和2年の統計です)
大根の原産地は、地中海沿岸地域から中央アジアとされています。
なんと4000年以上前に古代エジプトではすでに栽培されていたそうです。
ニンニクは有名ですが、大根もピラミッド建設に関わった人達の元気の源だったのではないでしょうか。
日本には8世紀頃中国南部から渡来したそうです。
日本の大根は世界一多品種で高品質なんですよ。
別名は「スズシロ」「オオネ」と言い、春の七草の1つでもありますね。
また、大根はそのままだと日持ちしないことから、漬け物にしたり、切り干し大根にしたりして保存していました。
そんなことから、このあたりでは「切り干し大根」作りが盛んです。
お隣の刈谷市では、この「切り干し大根」作りが盛んで、特産となっています。
生産者さんに聞くと、「切り干し大根」の出来栄えの決めては「風」なんだそうです。
このあたりの土地には「伊吹おろし」と呼ばれる冷たく乾燥した風邪が吹きます。
いい風が吹くと一日で乾燥するそうです。
天気が良くても風がないと数日かかるそうですが、そうすると味が落ちてしまうんだそうです。
祖母がよく「切り干し大根」を作っていました。
今でも母親が作ります。
大根を干してあると、すごく匂うんですよね・・・
でも食べると美味しい!
手作りの「切り干し大根」は、歯ごたえが良く、甘味もあり、すごく美味しいので、みなさんも作ってみてくださいね。