みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
ふと、
「世界最古の調味料って何だろう?」
と思いました。
みなさんもご存知の身近な食材です。
それは
「酢」
なんです。
ルーツをたどると紀元前5000年頃にさかのぼります。
バビロニア(現在のイラク)と呼ばれる地域でたまたま蓄えていた果物が自然に発酵してお酒になり、さらに発酵してできたものが「酢」だったんです。
干しぶどうやナツメヤシなどから「酢」がつくられていた記録も残っているそうです。
「酢」は英語でビネガー(vinegar)です。
この語源はフランス語のvin(ワイン)とaigre(酸っぱい)が合わさってできた言葉
「vinaigre」(酢)
といわれています。
これは「ぶどう酒がすっぱくなったもの」という意味で、果実酒が発酵して「酢」になったことから生まれた言葉です。
日本で「酢」が調味料として使われるようになったのは、奈良時代です。
大阪の和泉酢が発祥で、中国から入ってきました。
日本では、酒を造り、できた醪(もろみ)を放置するという方法で酢を造ってきました。
当時は酢は高級品で、高貴な人が膳に「塩」「酢」「醤(ひしお)」「酒」をのせ、刺身などにつけて食べていたそうです。
江戸時代になると、酒粕を原料にした粕酢ができたため、庶民にも広まりました。
酒粕自体が安価なものだったので、それから造られる酢も当然安価に造ることができました。
そして各地で醸造されるようになりました。
こうして押し寿司やにぎり寿司に使われるようになり、庶民の口にも入るようになりました。
お酢といえば「ミツカン」が有名ですね。
半田で創業した「ミツカン」は今や有名企業になっていますね。