みなさんこんにちは。シェフ「H」です。

 

富山県の名物として、「ブリ」「ホタルイカ」と並んで有名なのが「白エビ（シロエビ）」です。

 

白えびは、日本沿岸の深海にだけ生息する固有種です。

 

駿河湾の「桜エビ」よりもひと回り大きいエビです。

 

実は、神奈川から三重にかけての太平洋沿岸でも獲れますが、大量に獲れる日本海側の富山湾だけが唯一、商業的に漁獲されています。

 

痛みやすいことから、昔は漁場周辺でしか消費されませんでした。

 

近年は冷凍技術や流通網の発達によって広く販売されるようになりました。

 

富山では「シロエビ」と呼んで県を挙げてPRに努めていますが、産地によっては「ヒラタエビ」や「ベッコウエビ」と呼ばれることもあります。

 

ちなみに「白エビ」はオキエビ科シラエビ属であることから、本来は「シラエビ」が正しい呼称です。

 

富山湾では例年、１２月から翌年の３月までを禁漁期間と定めていて、この時期は白エビを獲ることができません。

 

つまり禁漁期以外の４月１日から１１月までが漁期、解禁されてから夏場にかけてが最盛期です。

 

また白エビはすぐに傷みはじめるので、水揚げされたそばから急速冷凍して保存されます。

 

そのため禁漁期の冬場でも安定的に流通していて、いつでも料理に使えることから、一年中が旬といっても過言ではないそうです。

 

漁は底引き網でされ、引き上げられたばかりの白エビは、淡いピンク色がかった透明な体色をしています。

 

太陽の光を浴びると、キラキラと反射することから「富山湾の宝石」とも呼ばれています。

 

水揚げしてから時間経過とともに、体色が透明から薄紅色に変わります。

 

そして最後には白色になることから、「白エビ」と呼ばれるようになったそうです。

 

地元では唐揚げや天ぷらにするのが一般的なようです。

 

またお寿司のネタとしても人気がありますね。