みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「トマト」というと、現在では「桃太郎」というトマトが一般的ですが、ひと昔前は「ファーストトマト」が一般的なトマトでした。
先がピンと尖った形が特徴的です。
産直に行くと、たまに売っているので、その時はよく買っています。
味がしっかりとしていて美味しいと思います。
「トマトを食べてる」
という感じがします。
「ファーストトマト」は1985年に「桃太郎トマト」が作られるようになる以前は日本のトマトの主要品種でした。
しかし、ファーストトマトは保存性が悪く、痛みが早いため、未熟な青いうちに収穫し出荷されるようになりました。
そのために、本来の味を犠牲にして保存を優先するようになってしまいました。
そこに登場したのが日持ちが良く、栽培もしやすい桃太郎でした。
桃太郎が悪いという訳ではありません。
作業効率も上げて、農家の方々にとっても消費者にとっても扱いやすいトマトで、トマト嫌いな人が減ったとも聞きます。
そうしたことで、全国の畑が桃太郎一色になり、一時はほとんどファーストトマトを見かけなくなってしまうまでになりました。
近年は、ファーストトマトの本来の味が見直され、美味しい完熟の状態で収穫されたものが出回り始めています。
果実は大きめで先が尖っているのが特徴で、果肉はしっかりとしています。
種子の周りのゼリー状の部分が少なく、酸味が少なく甘味があります。
冬から春にかけて出荷されることが多いので、見つけたら一度買って食べてみてくださいね。
写真は「桃太郎トマト」です。