みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
先日、親戚から贅沢な和菓子をいただきました。
「干し柿」と「栗きんとん」のコラボ!
どちらも作るのに手間のかかる食べ物です。
それを合わせてしまった!!
なんと贅沢な!!
しかも干し柿の中に栗きんとんが詰めてあるという、これまた手間のかかる作業がしてあります。
本当に手をあわせて食べないと罰が当たるような和菓子です!(笑)
食べるのがもったいなくて、少しずつ食べて楽しんでしました・・・(笑)
ところで、「干し柿」は渋柿から作られるのはどうしてなんでしょう?
甘い柿から作った方がより甘くなりそうですが・・・
実は渋柿以外の柿は干し柿には向いていないと言われています。
理由は2つあります。
ひとつは糖度の違いです。
実は糖度は普通の柿よりも渋柿の方が高いんです。
渋柿はそのまま食べてもタンニンが邪魔をしてしまい、全く甘さを感じられません。
しかし、干すことで元々持っていた糖度が生きてきます。
渋柿は干すことでタンニンが水溶性から不溶性になり渋く感じなくなります。
人間の味覚は、水に溶けたものを感じているので、口に入れた時に苦味を感じてしまいます。
しかし、太陽に干すことで、タンニンが水に溶けない性質へと変わるので、食べても苦くなくなるんです。
この、渋さを無くすことを「渋抜き」ということから、干すことで苦味成分が外へ出ると思われがちですが、実際は苦味を感じないものへ変化するというイメージですね。
すると、もともと糖度が高い渋柿の甘さが引き立ってくるということですね。
また干すことで水分が抜けて糖度が高くなり、干し柿の甘さは、甘柿の約4倍にもなるんです。