みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「鴨南蛮」
鴨はこの辺りではあまり食べることもなく、それほど馴染みのある食べ物ではありません。
まあ、もともと「養鶏」が盛んな地域でもありますから、「鶏」の方が一般的ですね。
これが関西に行くと、「鴨」は一般的でよく食べられています。
特に「鴨南蛮」は有名ですね。
スタッフ「K」は京都出身なので、よく食べていたそうです。
鴨南蛮は、鴨肉とネギが入った温かい蕎麦です。
「南蛮蕎麦」や「南蛮」と呼ぶこともあります。
鴨肉の代用で「鶏肉」が使われることもあり、その場合は「鶏南蛮」や「かしわ南蛮」と呼ばれることもあります。
それでは、「南蛮」とは何か?
答えは「ネギ」です。
江戸時代に南海諸国の民族のことを「南蛮人」と呼んでおり、その後他国から輸入されたものに対して「南蛮」と言うようになったそうです。
「ネギ」は「南蛮人」が好んで食べていたことから「南蛮」と呼ばれるようになったという説もあります。
「南蛮」というと、「南蛮渡来」という言葉が有名なように、西洋から伝来したものに使っていたイメージがありますね。
種子島に漂着したポルトガル人によって伝わったのが鉄砲です。
そこから「南蛮貿易」が始まりました。
ここからも「南蛮」というと「ポルトガル」をイメージしてしまうので、なんとなく「南蛮」といえば西洋(ヨーロッパ)のイメージが付いたのかもしれませんね。
実際、「南蛮」とは、中国の中華思想に由来する言葉で、上にも書いたように本来は東南アジアの人々を軽蔑して用いる呼称でした。
しかし、のちにインド洋から南シナ海を経由して中国に来航するヨーロッパ人全体を意味するようになり、日本も同様にヨーロッパ人のことを南蛮人と呼んだということなんです。
そういえば、祖父や祖母は「ネギ」や「唐辛子」を「なんば」と言ってたなあ・・・