みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「梅雨入り」しましたね。
気象台は中国・近畿・東海地方の梅雨入りを発表しました。
東海地方は平年より2日遅い梅雨入りだそうです。
さてみなさん、突然ですが、「なんくるないさー」という言葉、聞いたことありますか?
たぶん知っている方も多いと思います。
沖縄の方言で、「なんとかなるさ」という意味です。
「ケ・セラ・セラ(Que sera sera)」というスペイン語(正確には文法上間違っているようですが)もよく知られています。
「なるようになる」というふうに和訳されています。
ちょっと違いますが、フランス語にも、「セ・ラ・ヴィ(C’est la vie)」という言葉があります。
「これが人生」という意味ですが、「仕方ない」「人生とはこんなもんだ」と、こちらはちょっと諦めに近い意味ですが・・・
僕がこの「セ・ラ・ヴィ」より、よく聞いた言葉で、もしかするとこちらの方が「なんくるないさー」に近いのかなあと思うのが、「セ・パ・グラーヴ(C’est pas grave)」というフレーズです。
「たいしたことないよ」「大丈夫」「気にするな」
といった感じの意味です。
日常でもよく使いました。
新型コロナウイルスで売り上げも落ち込んで苦労している方が多いと思います。
僕も含め、飲食店はその影響を大きく受けた業種の1つだと思います。
なかなかお客さんが来ないと不安になります。
「大丈夫かなあ」「この先どうなるかなあ」
などと、ついついネガティブに考えてしまいます。
「言霊(ことだま)」と言いますね。
「言葉には魂が宿っている」と考えです。
その言葉を発すると、そのようになる。
よく言われることです。
今風に理解すると、その言葉を発すると、脳がその言葉を記憶し、どうしても同じような言葉に反応したり、無意識にそう考えるということですかねえ。
だから、「ネガティブ」ではなく、「ポジティブ」な言葉を発していると、脳がそう考え始めるので、自然と前向きな考えになっていく。
なので、沖縄の言葉、「なんくるないさー」という言葉を発する沖縄の人は、前向きで、明るく、楽観的でハッピィーになるんだそうです。
その証拠に、慶応大学大学院の前野教授による全国的な大調査の結果、全国で一番「幸福度」の高い都道府県は「沖縄県」だったそうです。
しかしながら、沖縄県民の平均年収は国内最下位なんです。
収入と幸福度はいかにも相関関係がありそうですが、実はそうでもないようです。
前野教授によると、「なんとかなるさ」と思う人は幸福度が高いそうです。
また南国特有の気質もあるようですね。
そして、「他人と比較しないこと」は幸せになるための非常に大切な要素の1つだそうです。
例えば、地方の都市が東京都比較してしまうと、つい卑下してしまい幸福度は下がるようです。
他人と比べないこと。
自分に誇りを持つこと。
これはすごく大切なことで、特に沖縄には他と比べようのない個性があり、「ウチナーンチュ(沖縄島民)」としてのアイデンティティがあることが、幸福度につながっているそうです。
「グサッ!」
僕はついつい他と比較してしまいます。
「あの店はこうしている」「この店はこれをこの値段で出している」「あの店こんな時間でも混んでたよ」「あそこの内装いいよね」などなど・・・
まあ研究材料として扱えばいいんですが、どうしても比較してしまうようです。
ああだこうだ言ってると、スタッフ「K」に「ふ〜ん」と呆れられ、ほぼ聞かれていない状態です。
あまりぐちぐち言ってると、
「他の店のことはいいの!うちはうちでちゃんとやってれば!」
「しっかり自分のお店のことを考えなさい!」
と、フラフラしているシェフ「H」の道を正してくれます。
お店を続けていられるのは、来店してくれるお客様のおかげであり、関係者のみなさんであり、家族であり、地域の人達のおかげでもあります。
せっかくお店を始めたんだから、大変だけど、楽しくやりたいな。
もう一度僕も「幸福度」をあげるお店作りを考えてみようかなあ・・・