みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
たまたま観たテレビのニュースで、調理師専門学校が話題にされていました。
そのことスタッフ「K」に話しました。
「調理専門学校のことニュースでやってたんだけど、みんな真面目でしっかりしてるねえ」
みたいに話をしていました。
調理師というと、昔は
「食いっぱぐれがないから」
「他に仕事がなかったから」
「たくさん食べられると思ったから」
なんていう仕事初めのきっかけ話を聞いたりします。
現在はもちろん違います。
しかしながら、僕がこの業界に入った頃も
「勉強が嫌だったから」
「なんか格好良さそうだったから」
「何となく」
という人はたくさんいました。
料理の本をたくさん読んだり、それ以外のことも色々勉強をしていた人ももちろんいますが、中には
「何でこの仕事にしたんだろう?やる気あるのかな?」
なんて人もいました。
専門学校の時点からでもです。
偏見かもしれませんが、僕はその中にいたし、そんな中で感じたことなのでお許しください。
楽な仕事ではありません。
どちらかと言うと「辛い」部類に入る厳しい世界です。
というか「厳しい」代表選手みたいな世界です。
気性の激しい人がたくさんいたり、理不尽に思うことをされたりすることもありました。
もちろん仕事に対して、料理に対して厳しい人もたくさんいました。
そんな世界ですから、人の出入りは激しいですし、僕がこの業界に入った時からずっと仕事を続けているのは1割に満たない、わずか数%・・・
この業界の残っているのはもしかすると1%に満たないかもしれません。
違う形で残っているかもしれませんが、調理師として残っているのはそれくらいのような気がします。
どの世界もそうだと思いますが、
「身につける」
ということをしていると、どうしても厳しくなります。
「頭」ではなく「体」で覚える部分も多いですからね。
今は昔と違い、かなり優しくなりましたが、それでも厳しいですね。
そんな調理師の卵達が頑張ってるという話しにスタッフ「K」は、
「今の子達はみんな真面目だよ。調理をしたくてやってんだから。ちゃんと勉強してるよ!」
と言い、
「子供達は変わってるんだよ。業界が追いついてないよ。業界が変わらないと!」
そうだよなあ・・・
これから調理師を目指す子達が、また以前のようにこの業界から去っていくことになるのは、なんともかわいそうで残念です。
僕たちが何とかしないといけません。
業界が大きすぎるので、僕がひとりでワーワー騒いでいても、何も変わりません。
それでは自分にできることは何か?
今僕が考えられることは、1日1日、自分のできることを一生懸命やっていくことしかないです。
「魅力ある業界にする!」
なんて格好良いことはできません。
毎日の積み重ねが、ほんの少しだけ良くしていくのかな・・・
それがたくさん集まれば、きっと大きな力になる・・・のかなあ・・・
そんなことを考えていました・・・