みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
急に季節が進んだように肌寒い日になりました。
そんな日は、温かいものが欲しくなり、また美味しく感じますね。
先日、久しぶりに「豚汁」を食べました。
暑い日には、そんなに食べたいと感じることもなかった味噌汁も、ちょっと肌寒くなると、
「やっぱり味噌汁は美味しいなあ」
と感じてしまいます。
「豚汁」は、「とんじる」と呼ぶ地域と、「ぶたじる」と呼ぶ地域とあるようですが、この辺はどっちかなあ?
どっちも使っていたような・・・
そんな「豚汁」と似たようなものに「けんちん汁」がありますね。
2つの違いをざっくり言うと、豚肉が入っているかいないかですね。
「けんちん汁」は「具だくさんの汁物」というイメージで、給食によく出た記憶があります。
それでは、この「けんちん」とは何か?
実はこれは、鎌倉時代に創建された禅寺である「建長寺(けんちょうじ)」が発祥といわれています。
「建長寺の汁」が、いつのまにか「建長(けんちん)の汁」→「けんちん汁」となって広まっていったという説が有力なんだそうです。
お寺の料理なので、いわゆる「精進料理」です。
精進料理は、出汁も昆布や椎茸から取り、具材も含め動物や魚など生きていたものを使いません。
「精進」とは、雑念を取り去り、仏道修行に励む意味があります。
仏教の戒律に基づいた、修行僧のための料理です。
仏教徒は、四足または二足の足で歩く生き物の肉を食べるのを禁じられているので、「けんちん汁」は野菜や山菜で作られることになります。
味噌仕立てにすることもありますが、本来は昆布と椎茸などの出し汁で作ります。
僕はやっぱり「豚汁」がいいかなあ。(笑)
あと、僕は食べる前に豚汁には、おろし生姜をたっぷり入れますね。
体も温まり、寒い日にはいいですよ!
最近は「柚子こしょう」もよく使ったりします。
写真は冬野菜をたっぷり使った「野菜と豆のスープ」です。
寒い冬に人気のスープです。