みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
地元にいるとわかりませんが、地元三河を離れると
「え!これって方言だったんだ・・・」
なんて驚くことがよくあります。
その中のひとつが
「とごる」
です。
何となく方言だろうなあ・・・と思っていましたが、やはりそうでしたね。
意味は
「溶け残った粉などが液体の下の方に沈殿すること」
ですね。
例文を三河弁で作ると
「まだ粉が”とごっとる”で、よう混ぜりん」
なんてなりますね。
商品に注意書きでこんな風に書いてあったら、わかりやすいですね。(笑)
「内容物が”とごっている”場合がありますので、使用する前によく振ってください」
なんて感じですかね。
ちゃんと説明するのが大変なので、とっさに出てくる言葉は
「とごる」
ですね。
今の若い人はあまり使わないかもしれませんが、祖父母と暮らしていた僕は、よ〜く聞いた言葉ですね。
使わなくても、スッと耳に入ってくる三河弁のひとつですね。
実はこの「とごる」という言葉は、三河だけではなく、愛知の一部や三重、和歌山、奈良でも使われているようです。
鳥取、島根、岡山では「とどる」と言うそうです。
これは「とどこる(滞る)」の変化形で、さらに鳥取では「とどむ」という言い方をするところもあるそうです。
同じ意味の言葉では「こずむ」という言葉があります。
これは、長野、山梨と静岡の一部で使われている言葉です。
「一カ所にかたよって集まる」
という意味を表す古語「こづむ(偏む)」の名残りだと思われる、由緒正しき言葉なんだそうです。
また福井限定で「いこる」と言うそうです。
「寄り集まって固まる」の意味の「凝る」に「居残り」の「居」がついたのではないかと考えられています。
「万葉集」の時代から使われている「淀む」は、もともと
「水や空気の流れがとまって動かなくなる」
という意味ですが、明治時代に入ってからは「沈殿する」という意味で使われるようになりました。
西関東では古い方言として「よどむ」が残っているそうです。
静岡では、この「よどむ」と「こずむ」が合体して「こどむ」とも言うそうです。
みなさんは何と言いますか?