みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「十六ささげ」を知っていますか?
長ーくなったインゲンのような野菜です。
現在は「あいち伝統野菜」「飛騨・美濃伝統野菜」に認定されています。
「インゲン」のような野菜ですが、「インゲン」の仲間ではありません。
「ササゲ」はアフリカ原産で、マメ科ササゲ属の一年草です。
平安時代の東大寺の記録にすでにその名があることから、それ以前に中国を経由して渡来したとされています。
対して、見た目もよく似ており、混同されやすい「サヤインゲン」は中南米原産で、日本に渡来したのは江戸時代のことになります。
「サヤインゲン」は15センチくらいですが、「十六ささげ」は40〜50センチあります。
十六ささげの名前の由来は、サヤの中にまめが16個前後入っていることからと言われています。
ササゲ属の同じ仲間に「小豆」があります。
小豆は煮ると皮が破れやすいです。
腹が切れることは「切腹」に通じ、江戸時代の武士には嫌われていました。
そこで代わりに使われたのが、皮が破れない「ササゲ」なんです。
なので、現在でも関東地方では、赤飯には小豆よりササゲを入れることの方が多いそうです。
調理法はインゲンと同じなので、親しみやすいと思いますよ。