みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
秋らしい風景の1つに「ウロコ雲」があります。
魚のウロコのように、小さな雲のかたまりが空一面に広がります。
ウロコの1つ1つがハッキリ見える時は天気の下り坂のサインとなることが多いです。
別名「イワシ雲」とも言いますね。
秋を代表する雲で、上空の高いところ発生します。
今日の夕方も少しですが、うろこ雲が見えました。
ここで、本物の魚の「鱗」についてお話しします。
鱗には大きな役割がいくつかあります。
まず見た目から想像できると思いますが、「防御のため」です。
外敵から身を守るための役割があります。
また、これも想像しやすいですが、「水分の出入りを制御」するためです。
皮膚の表面から水分の出入りを抑制することで、体内の塩分濃度の変化を防いでくれます。
そして、魚の胴体の横に頭から尾びれに向かって線が伸びています。
これは「側線」と呼ばれます。
その側線上にある鱗を「側線鱗」といいます。
これらは振動や水圧を感知するセンサーとしての役割があります。
水流を感知し、群れで行動するときでも互いにぶつかることなく泳ぐことを可能にしています。
また、鱗一枚一枚にカルシウムなどのミネラル分が貯蔵されています。
血液中のカルシウムが欠乏すると、自動的に鱗からカルシウムを補給するようになっているんです。
僕たちが食べる時には邪魔者扱いの「鱗」ですが、魚にとってはすごく大切なものなんです。