みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
「軟水」「硬水」って聞いたことありますよね。
日本は「軟水」だということもよく知られていますね。
でもこの2つって何が違うんでしょうか?
日本で売っている飲料水のほとんどが「軟水」です。
「硬水」でみなさんが一番よく知っているのは「EVIANエビアン」かもしれませんね。
この2つの違いは、水の「硬度」です。
「硬度」とは水に含まれているカルシウムイオンとマグネシウムイオンの含有量を示す数値です。
水1000ml中にそれらの成分がどれくらい含まれているかを基に、「軟水」と「硬水」に分けられています。
これらを分類する基準の話は、少しややこしいので、今回は割愛します。
興味のある方は調べていただけるといいと思います。
「硬水」を飲んだことのある方はわかると思いますが、「軟水」に飲み慣れていると飲みにくいですよね。
水に含まているミネラル分が少ない「軟水」は、口当たりが軽く飲みやすいのが特徴です。
独特の風味や癖がないので、ゴクゴク飲めますね。
一方、ミネラル分の多い「硬水」は、苦みや塩味を感じたり、口当たりが重いと感じたりすることがあります。
まさしく、それで思い出すのが、僕の「コントレックスにビックリ事件」です。
フランスでのことです。
レストランのマダム(オーナーシェフの奥さん)がいつも食事の時に『コントレックス』(この頃はまだ日本で見かけたことがありませんでした)という「硬水」を飲んでいました。
いつも美味しそうに飲んでいたので、
「どんな味がするんだろう?そんなに美味しいのかなあ?」
と思って、休みの日にスーパーで買って飲んでみました。
飲んだ瞬間、
「わ!何だこれ・・・」
ものすごく飲みにくく、とても美味しいとはいえないその味に驚きました。
「こんなの飲んでるんだ・・・」
この『コントレックス』はまさしく「硬水」という感じのもので、僕はダメでした・・・
日本に「軟水」が多い一方で、ヨーロッパは硬水が多い理由は、両者の地形の違いが関係しているんだそうです。
天然水は、雨や雪解け水が地層によって濾過され、地中にある岩石から溶け出したミネラル分が水に含まれることで形成されます。
日本は島国で国土が狭い上に、火山性の地層で雨が多く降る気候という特性があります。
そのため、水が地層に溜まる時間が短くなり、ミネラル分が少ない軟水になります。
また、山の傾斜が高いことで、水が溜まらずに海に流れ出してしまうことも関係しているそうです。
一方、ヨーロッパや北米は石灰岩地層が多い上に、大陸で水が溜まる時間が長いことでミネラル分が多く溶け込んだ硬水になるということです。
このように「軟水」と「硬水」の違いがでてきます。
僕が居たのは、フランスの南西部です。
地図でいうと、フランスの左下になります。
そこでは普通に蛇口から出てくる水を飲んでいました。
「フランスは水道水は飲めないよ」
と聞いていたので驚きました。
賄いの時に、
「水はどこ?」
と聞くと、
「あそこから入れてきて」
と蛇口を指差され戸惑ったことを覚えています・・・
もう少し「軟水」「硬水」のことを話していこうと思うので、続きは次回に。