みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
前回は「グリンピースのポタージュ」について話していきました。
グリンピースって、鮮やかな新緑の色をいていますね。
いわゆる「うぐいす色」ですね。
というか、「うぐいす色」と言われている色です。
「うぐいす餅」と言ったら、キレイな抹茶のような薄緑色の粉をまとった和菓子ですね。
ところが実際、鳥の「ウグイス」って、「うぐいす餅」見たいなキレイな黄緑色をしていないことを知っていますか?
どちらかと言うと「茶色」です。
少し緑がかった茶色と言ったらいいでしょうか。
灰色がかった緑褐色という色です。
良く間違われる鳥は「メジロ」です。
メジロは綺麗な「ウグイス色」をしています。
どういうこと?
ウグイスは声は聞こえるけれど、実際人前に現れることは稀だそうです。
その点メジロは良く見かけます。
なので、「メジロ」を「ウグイス」と間違えたんじゃないかと言われています。
以前お店の窓にぶつかって、気絶したウグイスを保護しました。
生きているけど、飛び立とうとしませんでした。
とりあえず小さい箱に入れて安全たところに置いてフタをしておきました。
しばらくして見たら、まだいました。
フタを取ってしばらく見ていると、突然飛び立って行ってしまいました。
これがその時の写真です。
うぐいす餅みたいな「うぐいす色」じゃないですよね。
たぶんこれは貴重な写真だと思います。
手乗りウグイス!!
話がそれましたが、世間一般で「うぐいす色」と言われる鮮やかな黄緑色は、前に言ったように「メジロ」を「ウグイス」と間違えて「うぐいす色」としてしまったのでは?と言われています。
がしかしです、「うぐいす色」というのは日本工業規格(JIS)によってきちんと定義されているんです。
その色を見ると、確かに写真のウグイスのような緑褐色、英語のオリーブグリーンに近い色をしています。
みなさん調べてみてください。
「うぐいす色」を調べると抹茶のような鮮やかな黄緑色は出てきません。
くすんだような緑褐色が出てきます。
ということは、「うぐいす餅」の「うぐいす色」は「ウグイス」が春を告げる鳥ということや、春と言えば「新緑」をイメージすることから、聞こえの良い「ウグイス」を出しに使い、鮮やかな黄緑色を「うぐいす色」としてしまったのか?・・・
なんて勝手に想像してしまいます。
それともビジネス?
和菓子屋さんが見た目と響きが良いことから、あの鮮やかな黄緑色を「うぐいす色」として売り出したのか?
そのあたりはわかりません・・・
とにかく、みなさんが想像する「うぐいす色」は本当の「鶯色」では無いということです。
でも「うぐいす色」と言ったら、キレイな黄緑色を想像する人がほとんどなので、変に理屈をこねていてもしょうがないですよね。
「うぐいす色」じゃないけど「うぐいす色」として説明した方が良いということになりますね。
変なウンチクを知ってしまうとややこしいですね・・・