みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
先日ちょっとショックなニュースが耳に入ってきました。
東京・武蔵村山市に本店を構える「紀の国屋」という和菓子屋さんが廃業したというニュースです。
僕が東京でお世話になった、立川市というところにあるバイト先で、休憩時間に紀の国屋さんの「おこじゅ」という和菓子をよくいただいていました。
そんなこともあり、和菓子好きな僕はよく利用していました。
特に「粟大福」という商品は、
「一番好きな和菓子は?」
と聞かれたら、
「紀の国屋の粟大福」
と答えるというくらい大好きなお菓子です。
その「紀の国屋」さんが廃業したということは、もう「粟大福」が食べられない・・・
創業74年の和菓子メーカーです。
東京の多磨地区を中心に20店舗を展開する人気の和菓子店でした。
「相国最中(しょうこくもなか)」という看板商品は一日に2万個も売り上げる人気商品でした。
それではなぜ「廃業」へと追い込まれてしまったのか?
自社製造の餡など品質への評価は高かったんですが、顧客層が高齢化したことや、砂糖などの原材料の価格上昇が重荷になったとしています。
和菓子店が苦戦している理由はいくつかあるとされています。
洋菓子店はコロナ禍で持ち直しましたが、和菓子店は逆に苦戦しています。
洋菓子は、手土産や誕生日などのハレの需要もあれば、日常的なおやつのも食べることが多いです。
一方、和菓子は手土産や旅行など、ハレの日の需要が中心になります。
今回の廃業につながる大きな原因となったのが、コロナ禍での手土産の需要が減少したということのようです。
また日常的には、若者の和菓子離れも原因のひとつと考えられています。
10〜20代は、
「価格が高い」「かしこまった感じがする」「気軽に食べられない」
など、和菓子に対する印象は、身近にはないお菓子のようですね。
「ういろう」「落雁(らくがん)」「ねりきり」
といった和菓子の認知度は、1〜3割とかなり低いようです。
コンビニで気軽に買えるのも、洋菓子がメインです。
また和菓子屋さんのほとんどが小規模な個人店で、手作りを大切にしています。
また規模が大きくなっても、味の決めてとなる餡づくりは手作りにこだわるところが多いようです。
街の小さな和菓子屋さんは、特に後継者がいない、職人さん不足で閉店を余儀なくされてしまうところが多いのも事実です。
愛知県はその中で和菓子を日常的に食べる習慣がある地域です。
徳川家康のお膝元ということもあり、昔から和菓子店も多いです。
また冠婚葬祭時には「お饅頭」などの和菓子を付けることが多く、需要もあります。
確かにコロナ禍で需要は減りましたが、他県に比べれば「ハレ」の日以外にも需要はあるようです。
しかしながら若者の和菓子離れは否めないようです。
和菓子好きな僕は、これからもたくさん食べたいと思います。(笑)