みなさんこんにちは。シェフ「H」です。
暑い日には「アイスコーヒー」が美味しいです。
これは日本独自の文化ですね。
ヨーロッパでは冷たくして飲みません。
「アイスコーヒー」はありません。
でも、フランス人に「アイスコーヒー」を飲ませると、
「美味しい!」
と言って気に入ってくれます。
夏になると、特に男性の方はほとんどが「アイスコーヒー」をオーダーされます。
色々抽出の仕方はありますが、サリューでは、
「水出しコーヒー」
をお出ししています。
深入りしたコーヒー豆を細かめに挽き、水で抽出させます。
少しずつ水を垂らしたり、水に浸けておいたりしてコーヒーを抽出させる、とても贅沢なコーヒーなんです。
「水出しコーヒー」はちゃんとしたコーヒー専門店などに行くと(サリューがちゃんとしてない訳ではありませんよ。)ちょっとお高めな設定になっていますよ。
「ダッチコーヒー」とも言います。
味は苦みや雑味が少ないため、スッキリしているのに、味が濃くしっかりとあり、コーヒーの良い香りもしっかり残っています。
オススメの飲み方は「そのまま」何も入れないで飲んでいただくといいと思います。
そのスッキリとしていながら、味と香りがしっかりしているのがよくわかります。
それから牛乳で割っても、しっかりコーヒーの味と香りが残ります。
でもそこは好みですからね。
好きなように飲んでいただけたらいいと思います。
ところでこの「水だしコーヒー」が「ダッチコーヒー」と言うのか?
ご存知でしょうか?
「ダッチ『Dutch』」はオランダを意味する言葉です。
しかし、ダッチコーヒーの発祥地は「オランダ」ではなく、「日本」でもありません。
実は東南アジアの島国「インドネシア」なんです!
話しは少し長くなりますが、すいません。
17世紀のはじめにオランダが設立した世界初の株式会社「東インド会社」
そうです、あの歴史で習った!
当時領地だった東南アジアのインドネシアのも進出しました。
その頃、インドネシアでもコーヒー豆は栽培されていましたが、苦みの強い品種である「ロブスタ種」でした。
「ロブスタ種」は安価なため、現在でも缶コーヒーやインスタントコーヒーに使われています。
ちなみにドリップコーヒーなどに使われる、いわゆる普通のコーヒー豆は「アラビカ種」と言います。
そんな苦い「ロブスタ種」のコーヒーは西洋人の人々の口には合わず、どうしたらこの豆から美味しいコーヒーを抽出できるかを、インドネシアに駐在していたオランダ人が知恵を絞って考えました。
そうして考案されたのが、豆本来の独特な苦みや雑味を抑えた「水出しコーヒー」だったんです。
なので、考案者にちなんで「ダッチコーヒー」と呼ばれるようになりましたが、オランダでオランダ人が飲んでいるので「ダッチコーヒー」と言うようになった訳ではないんです。
それから意外なのが、「水出しコーヒー」は『カフェイン控えめ』ということです。
味も濃く、香りもしっかりしているために「濃いコーヒー」というイメージを持たれがちです。
しかし水で淹れたコーヒーは、コーヒー豆の苦み成分が溶け出しにくく、実はお湯で淹れたコーヒーと比べ、カフェイン量が抑えられるんです。
いつもホットでドリップコーヒーを飲まれている方は、たまには「水出しコーヒー」のアイスで飲んでみてはいかかですか?
また、いつもアイスの方は、たまにはドリップコーヒーをホットで飲んでみてはいかかですか?